Sportsの窓

EPISODE 14



〜 2015年 六か国対抗戦前 輝輝翔翔 〜




2015年9月18日を皮切りに
待ちに待ったラグビーワールドカップ
第8回目の開催は
ご存じラグビーの生みの国、イングランドで開催されます







1987年ニュージーランドとオーストラリアの
第1回大会から早27年、という年月が流れたにも関わらず
記念すべきこの第1回目の大会は
まるで昨日のことのよう・・・



1987年第1回大会優勝NZ
第1回大会優勝のNZ



馴染みのなかった南半球勢のチームに
北半球の5か国対抗戦で見る
ゴリゴリラグビーではない早い力強い突進、
中でも大型快速ウィングのジョン・カーワンに驚き・・・
まさかそれから幾星霜
我が国代表のヘッドコーチになるなんて・・誰が当時想像できたでしょう・・


JKことジョン・カーワン

ジョン・カーワン wikipediaサイトより
現在はNZブルースにてコーチを務める



その後は会場国は北半球、南半球と交互に開催され、
とうとう2019年5年後は
初めてアジアでの開催、我が国日本が決まっています

2019年の候補開催国には
前回南半球の2回目のNZ後、ということもあり
北半球からイタリア、そして同じく2度目の開催となる南アフリカと
我が国日本が最終候補地として立候補3か国が残りました


イタリア  南アフリカ  日本

結果、北半球のイタリアでも2度目の南アフリカでもなく
初のアジア日本の開催は
正直なところ嬉しい前に
果たしてIRB加盟国8か国※以外の試合に
観客が集まるのかしら・・・






・・それでも・・
時差なく試合が観られる!
沢山試合がまじかで観られる!、という喜びがじわじわ

観客が集まらないなら・・せっせとスタジアムへ行きましょう!!
国内ならば今までの南半球、北半球よりもずっと近い





今はとにかく世界のトッププレイヤー達のプレイが観られることを
純粋に楽しみにしています


元アイルランド主将オドリスコル
2014年引退したアイルランド元主将
ブライアン・オドリスコル
彼がアイルランドチームを率いて2019年W/Cに来日することを心より願います



そして、その次の開催は記念すべき第10回目

2023年大会にはすでに2度目の開催として
またまた南アフリカ、おフランスが名乗りを挙げ
初開催国としては再びイタリアも立ち上がり
アメリカ、カナダ、アルゼンチンが立候補するだろう、とされています

そんな中を先日その初開催国として
イングランドのお隣アイルランドも正式な立候補をすることを表明しました



アイルランド・ラグビー・サポーター

地元ダブリンで勝利した時のアイルランド・サポーター
国としてもハーリングの次に人気のラグビー BBCスポーツより



希望としてはアイルランド、イタリア開催がいいな〜と思っています




アイルランドは国技のグラスホッケーに似たスポーツ
ハーリングは国技と言っても過言ではないくらい
夏のアイルランドでは盛んなスポーツ

しかし、冬は何と言ってもラグビー!
ゲーリックサッカーはあれど、国を挙げての声援が高いのはサッカーより
ラグビーに軍配が上がります


ラグビーの方が盛り上がりっ!



また、ラグビーよりもサッカーの方が盛んなイタリアは
初めて六か国対抗戦の六か国目となった試合で
試合前の国家斉唱に当時のイタリア首相が
“我が国の選手が国歌斉唱にこんなに真面目に歌うなんて・・”というような
驚きの声を上げた逸話がありました

お祭り好きな国民性イタリアでの大会もまた違った愉しさがあるでしょう


イタリア主将パリセ
2014年六か国対抗戦 イタリア主将 パリッセ
お隣のおフランス・スタッテド・フランスチームでプレイ
真面目で頼りになる主将たるどうどうとしたプレイヤー



さて、遠い未来もとても楽しみではありますが・・
すでにカウントダウンに入った来年
2015年は正しくラグビーイヤー

そのワールドカップ前に北半球ラグビー好きな私にとっては
2015年六か国対抗戦がいつもの増しての愉しみです




この六か国
(アイルランド、イングランド、おフランス、ウェールズ、スコットランド、イタリア)は
秋に控えたワールドカップへの代表選手選出もかかっていること、
当然この大会での怪我の可能性もありますし、
初キャップで出場して良い働きをした選手が
現在の代表選手と入れ替わる可能性だってあります


2015年 六か国対抗戦
イングランド、おフランス、アイルランド、イタリア、スコットランド、ウェールズ
北半球六か国公式サイトより


そして、やはりお互いの国の威信があります

北半球勢にとってはこの六か国対抗戦は
何時だって“特別な”大会なのです





9月の声を聞くと共に
ラグビー選手達はシーズン突入で
様々な大会へと出場していきますが、
そのシーズン開幕2か月後の毎年11月には

南半球が夏シーズンになることもあり、
その南半球勢・国が北半球へと遠征してきます

NZオーストラリア南アフリカアルゼンチン

このテストマッチはその年により対戦は変わりますが、
日本での放映がなかなか全部は叶わず
今年はスカパーさんから幾つかの試合を観ることができました

結果、観られなかった試合も含め下記のような結果となりました
(NZ、オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチンと六か国の対戦のみ)

 日にち  対 戦 (勝利国は左/敗戦国は右)  結 果  
 11/08    アイルランドVS南アフリカ  29-15   
 オーストラリアVSウェールズ 33-28   
 ニュージーランドVSイングランド 24-21   
 スコットランドVSアルゼンチン 41-31   
 11/14 アルゼンチンVSイタリア  20-18   
 11/15   おフランスVSオーストラリア  29-26   
 ニュージーランドVSスコットランド 24-16   
 南アフリカVSイングランド 31-28   
 11/22    南アフリカVSイタリア  22-6   
アイルランドVSオーストラリア  26-23   
 アルゼンチンVSおフランス 18-13   
 ニュージーランドVSウェールズ 34-16   
 11/23 (おまけ) グルジアVS日本  35-24   
 11/29  イングランドVSオーストラリア  26-17   
 ウェールズVS南アフリカ 12-6   



★印は自身のランキングより下の国に負けた試合

現在(2014年12月現)の世界ランキングは、
1位:NZを筆頭に
2位:
南アフリカ、3位:アイルランド、4位:イングランド、5位:オーストラリア、
6位:ウェールズ、7位:おフランス、8位:スコットランド、9位:アルゼンチン、10位:サモア

11位には我が国日本が11月23日の試合でランキング15位のグルジアに負けています

3位のアイルランドから9位のアルゼンチンまでの間は
ポイント数が非常に接戦しており、
六か国対抗戦の結果次第では入れ替わる可能性があるでしょう

日本もグルジアに敗戦前は10位だったのに・・・
(その前つい先ごろは9位でした
見事に11位だったサモアと入れ替わってしまいました


サモアチーム
試合前のサモアチームのHaka



ラグビーというスポーツは大体結果でも解るように
強いランキング上位の国々は
殆どランキング下の国に敗戦することは少ないです

しかし、このようにポイントが殆ど変らない上位の国々は
入れ替わる機会があるので
その入れ替わる瞬間の試合が誠に面白い

非常に引き締まった、緊迫したゲームとなります



南アを破ったウェールズ
11月29日 カーディフ・ミレニアムスタジアム
南アフリカを破ったウェールズ ITV Webサイトより



終始緊張感漂う試合は
観ている者達にも選手達の息遣いに同調してしまうような
そんな濃密な80分間となります

来年のワールドカップで我が国は
プールB、という云わば他のグループ国よりも
10位のサモアにも勝利できる可能性もあり、
また16位、というランキングのアメリカにも
同様の勝利結果が出せる可能性は充分あるはずです

少なくともこの2か国の試合には勝利をしてほしい


日本チームさくら

2003年のWCで準優勝までオーストラリアを導いた
エディ・ジョーンズの腕の見せ所だと思います





そして、2016年から4年間という期限つきであっても
スーパーラグビーに参加できることとなったからには
未だに悔しさが薄まることのない記録「145失点」を
忘れさせてくれるような目覚ましい結果を出して欲しいと願っています








:: 2015年 六か国対抗戦前 ::



現在ドバイで7人制ラグビー大会が行われています
(2014年12月14日現)



フィジーチーム
おフランス対フィジー戦 5-45で敗北
IRBサイトより



テンポの速いランニングラグビーはフィジー、南半球が優勢ですが、
ここでの怪我も怖く
また北半球勢は現在本来所属のクラブチームでの戦いである
プレミアシップ、ウェルシュカップ、トップ14、エッチェレンツァ、
ヨーロピアンラグビー・チャンピオンズカップなど
シーズン真っ盛りの試合スケジュールの中
来年2月6日から行われる代表テストマッチである六か国対抗戦へと向かうわけであります


アイルランド イングランド ウェールズ おフランス スコットランド イタリア
2014年六か国対抗戦は左から1位の順位となりました


そして、2015年の対戦は下記のスケジュールとなります

 試合日程 キックオフ  Home国  Away国 Home国 開催スタジアム
 ROUND1    
 2月6日 20:05  ウェールズ  イングランド  ミレニアム スタジアム
 2月7日 15:30  イタリア アイルランド  スタジオ オリンピック 
 2月7日 18:00  おフランス  スコットランド  スタッテド フランス 
 ROUND2    
 2月14日 14:30  イングランド  イタリア  トゥッケナム スタジアム 
 2月14日 17:00  アイルランド  おフランス  アヴィヴァ スタジアム 
 2月15日 15:00 スコットランド  ウェールズ  マレーフィールド 
 ROUND3    
 2月28日 14:30  スコットランド  イタリア  マレーフィールド 
 2月28日 18:00  おフランス  ウェールズ   スタッテド フランス
 3月1日 15:00  アイルランド  イングランド   アヴィヴァ スタジアム
 ROUND4    
 3月14日 14:30  ウェールズ  アイルランド   ミレニアム スタジアム
 3月14日 17:00  イングランド  スコットランド   トゥッケナム スタジアム
 3月15日 16:00  イタリア  おフランス   スタジオ オリンピック
 ROUND5    
 3月21日 13:30 イタリア  ウェールズ   スタジオ オリンピック
 3月21日 14:30  スコットランド  アイルランド   マレーフィールド
 3月21日 17:00   イングランド おフランス   トゥッケナム スタジアム



2014年の結果は最終節Round5まで混戦模様でした

勝利した数は1位のアイルランドと2位のイングランドは同じ、
3位のウェールズと4位のおフランスも同じでした

ですから、全勝した国はなく1敗、2敗がどこの国に敗れたか、ということで
1位から4位までの混戦模様が続きました



2014年六か国対抗戦優勝アイルランド
2014年六か国対抗戦 優勝 アイルランド


しかし、最終日の試合結果で長年チームを率いてきた
今季で引退のオドリスコル・アイルランド



ブライアン・オドリスコル
13番 ブライアン・オドリスコル
13番の仕事をきっちりとこなすアイルランドの屋台骨


彼はすでに大会前から今季で引退することを表明していましたが、
その最後を優勝で終われるプレイヤーがどのくらいいたのか・・・

最多キャップ数を持っていたオーストラリア・グレーガンを抜き、
アイルランド自国のみならず
世界1の最多キャップ数でもありました

主将としては最後は長年のチームメイトでもある
オコンネルが務めていましたが、
最終戦おフランス戦に勝利しなければ優勝はありえなかったこの1戦に
オドリスコルの働きはこの勝利へと導いたことは誰の目にも明らかでした


試合後のインタビューで本当に今季で引退してしまうのか?という
問いに何度も笑ながら・・そうだ・・と答えていたオドリスコルは
誰もが望む最高の幕引きだったと思います



2014年六か国対抗・イタリア戦
2014年六か国対抗戦
イタリア戦では“Man of the much”オドリスコル



そのオドリスコルを欠いたアイルランドは
それでも現在の世界ランキング3位

北半球ではトップの順位になります
11月のテストマッチもまずまずの成績を残しています


オコンネル主将
主将オコンネル率いるアイルランドチーム



反対に観ていて魅力的な試合運びではなくなった国が私の中では
イングランド

2015年ワールドカップを見据えたであろう、
若い選手達を多くそろえたイングランドチーム
ここ数年何故か残念ながら好意的には見られないチームになってきました


イングランドチーム
2014年六か国対抗戦 イングランド対アイルランド戦 公式サイトより


これは個人的な思い入れではありますが、
例えばトライを取った選手が派手なパフォーマンスをすることに
見ていて気持ちの良いものとは思えないのです

せっかくのトライ、という偉業が
プレイヤーにとっては
そうしたい気持ちもわからない解らないではありませんが、
そのパフォーマンス事態がラグビー精神には不似合いなものに感じています

では、何が“ラグビー精神”か?と
プレイ経験もない私が・・と重々承知はしておりますが
プレイできない一ファンであるからこそ
“One for All、All for One”が根底にあり続け、
故に“我が“と見えてしまう行為には同調できないのだと思います

このような個人的なパフォーマンスは
以前には余り見られなかった行為だと思います
(・・まったくなかった、とは言いませんが)




また、例え相手チームであっても
偉大な先輩選手にはある程度敬意を以て接していることが
観客にも感じ取れることがしばしばあります

それがラグビー、というスポーツの素晴らしいことだと・・・

しかし、ここ数年のイングランドのチーム選手にはそのような空気が感じられず
2014年六か国対抗戦試合中
イングランドのバックス選手が
相手チームの先輩選手を小突くような
見ていて不快感を感じさせる一面がありました

ある意味言い過ぎかもしれませんが、
“マナー”という意味も含まれるかもしれません

それを見てから、現在のイングランドチームには
どうしても応援したい気持ちが薄れてきています

あくまでも私感ではありますのでご容赦くださいませ

おそらくこのように感じるチームでも
選手の入れ替えやヘッドコーチなどの人事変更があれば
自ずから変わってくることと期待しておりますが・・


2010年六か国対抗戦イングランド対ウェールズ
2010年時のイングランド 六か国対抗戦
マーティン・ジョンソンヘッドコーチ時代のイングランド



来年明け1月はすでにクラブチーム内での試合が続く中を
2月早々に開幕する六か国対抗戦の最終チームに誰が入ってくるのか・・・

各チームの動向がこれから本当に楽しみです











どうぞ、ラグビー観戦にご興味がおありになる
皆様からのご意見・ご質問をお待ちしております








注)これはあくまでも私個人の感想になります
皆様それぞれのご感想やご意見をお持ちでいらっしゃることと思います
皆様のご意見などお待ちしています








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 ・2004年シーズン後 EPISODE 2
 ・2005年六カ国対抗戦  EPISODE3 【1】〜【3】はこちらからお進み下さい
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 ・2007年 The World Cup in France EPISODE6 Road of the World cup 2007 【1】
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